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81.ほととぎす鳴きつる方をながむればただありあけの月ぞ残れる 後徳大寺左大臣
(ほととぎすの鳴いた方角を見渡したところ、(ほととぎすの姿はなくて)ただ、明け方の月が残っているばかりである。)
◾︎季語①ほととぎす…三夏
②(ありあけの)月…三秋
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ぼやっと夏休みができてしまったので、自分で自分に宿題を出してみます。日記兼自由研究的な感じなので真面目な反応はお断りです。絵日記にも自由研究にも減点はされなかったはず。目を細めて笑って下さい。無理なら目を閉じてしまいましょう。
宿題の内容ですが、『百人一首の和歌を解体したら俳句が何句生まれるか?』です。はい、超テキトーな内容。これ以上説明するほどもないので早速宿題に取り掛かりましょう。
あ、その前に使う資料ですが、高校の授業で使った『評解新小倉百人一首』(京都書房)[三木幸信・中川浩文 共著]だけです。もう簡単にいきます。歳時記は適宜。基本は手元にある角川です。
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ほととぎす振り向き黒髪の揺れる
ほととぎす背骨をひとつずつ正し
声のして杜へ誘うほととぎす
声のして月だけ残る空淡し
まどかな目まどかな月を映しけり
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和歌と俳句を合わせて考える時「月」は絶対齟齬る。今回の場合でいうと、夏の和歌なのに秋の季語の月が出てくる。句評ではないので一切問題扱いしません。月は年がら年中綺麗ですし。
初回なので説明というか前口上をつけましましたが、次回からはつけません。日記的なのを添えようと思っています。その日知った好きな文章とか。
それでは。